今回の投稿は若干長く、
且つ若干専門的な話です。木の家具を作る際に無くてはならない機械に
「昇降盤」
という機械があります。
海外ではテーブルソーという言い方をしていますね。
文字通り定盤(テーブル)があり、
下からノコ刃が出てきて材料を切る機械です。
使う頻度が多いのですが、
怪我をするリスクも比例して大きくなります。
その怪我の多くがキックバックと呼ばれる、
切断時の材料や、材料の切り落としが刃物に触れて
弾かれ、吹き飛ぶ現象で
下の動画は、キックバック現象を”意図的に”再現したものです。
(決して真似してはいけませんし、
この方はSawstopという会社の超画期的な
刃物に手が触れると刃物が急停止する機械を使用しています。)
材料が弾かれるだけでなく
指を無くすこともありますし、死亡事故も起こっています。
(お恥ずかしい話ですが、僕も6針縫った経験があります。。)
このキックバックが起こるひとつの要因として、
切断中の材料がノコ刃を締め付ける現象があります。
海外製のテーブルソーではその締め付けを避けるために
ライビングナイフ(割り刃)を取り付けることがありますが、
日本の機械は、そういった安全対策が遅れているのが現状。
僕は1人で製作を行っていますので
常に怪我のリスクを抱えて作業をしています。
そんなリスクは抱えない方が本当は良いですし、
少しでも少ない方が良いに決まってます。
先日、そんなリスクを減らすことが出来るかも!?
というノコ刃(チップソー)に出会いました。
ニッケンという大阪の会社が販売しているチップソーです。
勉強不足で、この会社は知りませんでしたが、
営業担当の方と話をしていると、僕が求めている刃物なのかも!
という気がしてきました。
このチップソーの特徴は、切断するためのチップ以外に
受刃と呼ばれる反発防止の刃物が付いていること。
普段使用している兼房の刃物にはありませんし、
それ以外のメーカーでも、イタリアのfreudという会社以外で
見たことがありません。
他にもチップソーの至る所に安全対策が施された刃物で
試しに一枚買ってみました。
切ってみると、ビックリするほど切れ味が軽いです。
材料がノコ刃を締め付けそうになっても、
刃の形状がアサリを広げているような状態のため
ノコ身(ノコ刃本体)に触れていないからか、
すーっと材料を送ることが出来ます。
材料を押すフィーリングが軽いということは、
それだけ跳ね返ってくる力が少ないということ。
怪我のリスクが減ることに繋がります。
ひとつ難点を挙げるとすれば、締め付けそうになる材料は
切り肌が荒いこと。
しかし、普段なら摩擦で焦げ付いてしまうような材料が
焦げずに若干のナイフマークで仕上がるのは
素晴らしいと思います。
チップソーは1枚1万以上しますので、
そう簡単に買い増しは出来ませんが、
材料の縦引き作業にはこの刃物を使おうと思います。
以下にメーカーのリンクを貼っておきます。
日本建機株式会社最後に、上の動画でも使用していた
SawstopのHPのリンクを貼っておきます。
テーブルソーで怪我をした人たちの話が
動画で集められています。
人によってはかなりショッキングな内容ですが、
個人的には昇降盤やテーブルソーを使う人は
見ておいたほうが良いと思います。
sawstop: accident-victims
0 件のコメント:
コメントを投稿